院長  山口 清次(やまぐち せいじ)山口 清次 院長 写真 

 島根県は東西に長く主な町は日本海沿いにあり、病院も山陰線沿いに多くあります。
邑智病院は中山間地域にあって、急性期病院の機能を担う数少ない病院です。地域の一般外来診療や救急医療はもちろんのこと、近隣の診療所、開業医などからの入院依頼に応じ、広島や松江、出雲、浜田などの都市部の病院と連携して、住民の健康を守り、安心して暮らせるための拠点として機能しています。

 邑智病院の前身は「島根県立中野高原療養所」でした。この地のきれいな空気と風光明媚なロケーションをみれば、結核療養施設に適していたことがうなずけます。昭和58(1983)年から、内科、外科、歯科を持つ一般病院「石見町立邑南病院」として開院しました。平成5(1993)年から邑智郡7町村による「公立邑智病院」となり、整形外科、小児科、精神科、産婦人科、および泌尿器科などが増設されました。そして平成16(2004)年の市町村合併を経て98床の病院として現在に至っています。

 中山間地の病院は、病院経営のみならず、医師などの医療スタッフの確保もしばしば困難にぶち当たります。本院はこれまで歴代の邑智郡内の町村長や、院長、病院スタッフの懸命な努力によって、なんとか健全に維持してきました。全人的な医療人を目指す方々にとって、都市部での専門分化した高度医療のみならず、地域医療の場での研修も不可欠です。本院は地域医療・総合診療の研修を提供しています。